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内容紹介
本格派推理作家としてしられる楠田匡介の小説23篇を収録した「完全脱獄 楠田匡介ミステリー作品集」の登場です。付録として、ペンネームの由来となったリレー小説『楠田匡介の悪党振り』から2篇、江戸川乱歩追悼文『酒』1篇を収録。
その他、新たに描き起こした挿絵29点を収録しました。(リフロー型レイアウト)

Contents
完全脱獄
湯紋
愛と憎しみと
沼の中の家
法に勝つ者
上げ潮
獄衣の抹殺者
破獄教科書
朱色
破小屋
不良少女
脱獄を了えて
熔岩
ある脱獄
脱走者
逃げられる
不良娘たち

模型人形殺人事件
人肉硝子
影なき射手
第三の穴
楠田匡介の悪党振り(火傷をした楠田匡介・人肉の腸詰の二篇)
探偵小説作家
酒(江戸川乱歩追悼文)

本書は、昭和24発行『模型人形殺人事件』、昭和34発行『脱獄囚』等を底本にし、テキストを新字新仮名遣いに改め、図版等を加えて再編集したものです。
一部、意図的に旧字のままにしてある箇所があります。
例)少=尠 ほとんど=殆ど など

楠田匡介(くすだ・きょうすけ)
1903年8月23日―1966年9月23日
明治36年、北海道生まれ。推理または探偵小説家。
大正13年、樺太恵須取町に渡りパルプ工場に勤務。
昭和2年、北海道に戻る。
昭和6年、短編『乳房を食べる』を『グロテスク』に発表。
昭和13年、能率研究所、明治大学講師などに勤める。
昭和18年、千葉県市川市に転居。
昭和23年、短編『灯』を『フーダニット』に、懸賞に一等入選した短編『雪』を
『探偵新聞』に発表。本格的な執筆活動に入る。
同年、「探偵小説新人会」を高木彬光、香山滋、山田風太郎らと結成。
昭和24年、司法保護委員(のちの保護司)に就任。
昭和41年9月23日、交通事故により63歳で死去。

著書
『模型人形殺人事件』、『脱獄囚』、『いつ殺される』、『密室殺人』等