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お察しの通り、ブリューゲル「バベルの塔」展をみて思いついた企画本です。

最初に展覧会の宣伝を見たときに「すげえバベルの塔の絵画ばかり集めた展覧会なんだ」
なぜか勝手にそう思い込んでしまったのです……。

が、よく調べると実はそうではなくて、バベルの塔の絵画は1点だけなんですよね。
勝手に思い込んでこういうのもなんですが、なんだか騙された感じがしました。

確かに冷静に考えてみれば、世界中にあるバベルの塔の絵画を1ヵ所に集める企画展なんてできるはずもなく……。

でも、それをきっかけに「他のバベルの塔の絵画ってあるのかしら?」という興味が湧き、
ネットや書籍などで調べてみたら、結構な数の絵画が出てきたのです。

最初、それを何気なく集めていたのですが、途中で「これはそのまま画集になるのでは?」と思いつき、
バベルの塔の絵ばかりを集めた企画本「バベルの塔 絵画集」の刊行となりました。

世代的にバビル2世に出てくるバベルの塔のイメージが強く、なんとなく円柱型だと思っていたのですが、四角い形のものも多く描かれています。古代メソポタミアでよく建造されていたジッグラトという巨大な聖塔がモデルという説もあるらしく、そうすると実際のバベルの塔は四角い形だったのかもしれないですね。

最後の方に、ブリューゲルの「バベルの塔」を25分割して1 ページずつ見せるという謎企画を掲載しました。1枚目は空だけ……。

しかし、段々下に降りていくにしたがって、面白い風景が展開します。

本当に細かく細かく描かれているので、25分割して近づいて見てもすごく面白いのです。なんとなく塔の右側は工事中なのか作業員の人が多く、左側はすでに完成していて、洗濯物を干したりして生活臭が漂う描写がされていたりします。